アスランの苦悩3

「なぁ、ここなんだけど」
「うん。それでいんじゃない?」
「これは」
「いいと思うよ?」
「こっちは」
「いいんじゃない?」
生徒会室でキラとカガリは同じような会話を繰り返している。

「さっきから何をやってるんだ?」
アスランはさすがに2人の会話に不審を抱き声をかける。

「ああ、会計の仕事で分からないところがあるから聞いてたんだ」
「そうか・・・」
ん?キラはさっきから「?」ばっかりつけてたよな・・・
「ちょっと貸してみろ」
アスランはカガリから会計の紙を取る。
それを見たアスランは絶句した。

「カガリ、キラ・・・」
押し殺したような声で2人を呼ぶ。
「「ん?」」
「なんで・・・生徒会の文化祭予算が3000円なんだ?」

「え?なんでって・・・3000円あったらCDのアルバムが買えるぞ?」
アスランはカガリのその答えにため息を通り越して泣きたくなった。
3000円・・・3000円じゃ文化祭冊子の印刷代にもならないじゃないか・・・

「カガリ今度分からないことがあったら俺に聞いて・・」
「なんでー?」
キラは抗議の声を上げる。
「何でって聞かないでも分かるだろう・・・」
「ワカラナイ」
キラは頬をぷうっと膨らませた。
「ラクス」
何とか言ってやってください。そう合図を送るようにラクスに眼を向けた。
「カガリさんとキラの思うままに」
そういうとにっこりと微笑んだ。

大丈夫なのか?この生徒会で・・・
アスランはこの先のことを考えると恐ろしくなった。

カガリが来てからキラはしっかりするどころか甘甘人間になったのかもしれない・・
そう思うとため息をついた。




あとがき
この生徒会個性が強すぎますから。
みんなに振り回されてるアスランの苦悩っていいですよね。
困りながらも楽しんでたりとか。