クリスマス物語3

「ところでお前はラクスに何あげるんだ?」
カガリの指輪を買えてうれしそうなアスランはキラにそう尋ねた。
「僕?僕は・・・ナイショ!」
キラはそういって笑う。
なんだ?この間は教えてくれたのに今回は何で内緒なんだ・・?
アスランは不思議に思ったがそこまで興味がなかったためその話はそこで終わった。



クリスマス当日

キラとラクスは学校帰り近くの公園のベンチで話していた。
「ラクス 今年も一緒にクリスマスが迎えられてうれしいよ」
キラはそういいながら鞄から小さな包みを取り出した。
「これ、たいしたものじゃないんだけど・・・プレゼント」
キラは恥ずかしそうにそういうと、その包みをラクスに差し出した。
「まあ ありがとうございます!」
ラクスはうれしそうにその包みを手に取った。
「あけてもよろしいですか?」
「うん」
キラはそういうと、ラクスから顔を逸らし、恥ずかしそうに目でラクスの手元を見た。
ラクスはゆっくり包みを開いていく。
「まあ!」
包みの中を見たとたんラクスの顔はキラキラと輝いた。
そこにはシルバーの指輪があった。
ラクスはそれを手に取ると右の薬指にはめようとした。
「ちっちょっとまって!!」
キラはそれを横目で見ると慌ててラクスの動きを止めた。
ラクスはきょとんとしてキラを見ている。
「あの・・僕がはめていい?」
頬を染めながらキラがそういうと、ラクスも頬を染め
「はい」
と頷いた。
キラはラクスから指輪を受け取るとそれを右手に持ち、左手でラクスの左手を持ち上げた。
「キラ・・・」
その動きにラクスは驚きながらもうれしそうにキラの手を見つめている。
キラはラクスの左の薬指にシルバーのリングをはめた。
「大好きだよ・・君が・・・誰よりも」
「私もですわ キラ」
2人は手を取り合ったまま見つめあった。


キラは指輪を送ろうとは思っていなかった。
正直いって、お金もないし、ラクスは何をあげてもとても喜んでくれていたのでそれでいいと思っていた。
それが、アスランについて指輪を見に行ったときに変わった。
あのアスランがあんなにうれしそうに指輪を選んでいる。
それをもらったカガリはどんなに喜ぶだろう・・・
金額ではない。
でも、女の子にとって指輪というものは特別なのかもしれない・・・
そう思ったとき
「ラクスに指輪を送りたい!!」
と強く感じたのだ。
その後、宝石店ではないが、ラクスに似合いそうな指輪を探し歩いた。

「来年のクリスマスも一緒に迎えようね」
「はい」
2人は見つめあいそしてキスをした。
長い長い・・・溶けるようなキスを・・・・



おまけ
ラクスのプレゼントは木彫りのくまでした。
去年は木彫りのシャケでした。
その前は木彫りのペンギンでした。
もちろんラクスの手作りです。
僕はそんなラクスが大好きです。



★拍手ありがとうございます★
最後オチはいっててすみません。。
好きなんです・・・ちょっと抜けてるラクス・・。